【はじめてのBtoBマーケティング】第4話 BtoBマーケティングの進め方(その1)
3C分析(Company:自社分析、Customer:顧客分析、Competitor:競合分析)のフレームワークはBtoCと共通ですが、BtoBマーケティングでは、顧客分析が最優先になります。BtoBビジネスでは特定顧客への課題解決が不可欠であり、特定顧客の課題に応じて需要が生まれるからです。
BtoBマーケティングの第一は顧客の課題(ニーズ)を特定することです。営業部門であれば顧客の現在のニーズですし、研究部門であれ将来ニーズの特定になります。過去は顧客から明確なニーズが出てきたので、自社は待っていても仕事が成り立っていましたが、これからは自ら顧客のニーズを発見して実現手段を考えないと生き残れません。
BtoCの場合は自分が欲しいものを想起できますが、BtoBでは顧客を徹底的に研究しないとニーズは発掘できません。思い込みや昔話でニーズを作り上げてしまうことは厳禁です。
顧客分析をしたあとに競合分析と自社分析を行います。
BtoCの場合は、売り場の棚を見て、同じ棚に並んでいる商品が競合商品といったように競合が分かりやすいのですが、BtoBでは売り場が無いため、誰が競合なのかが良く分かりません。
ニュース記事や展示会によく出てくる有名企業を競合視しがちですが、顧客に聞いてみると、それら企業は自社商品と比較対象になっておらず、名前をあまり聞かない中小企業や海外企業が比較対象になっていたりします。それら企業が真の競合です。
そのため顧客分析でターゲット顧客にヒアリングした後に、競合分析は行います。競合企業の強み・弱みを分析することは、同時に自社の強み・弱みを分析することになります。
マーケティングの基本は、「自社の強みで顧客のニーズを満たし、競合が入りづらくする」ことですから、他社よりもいかに顧客の満足を得られるかがキーとなります。
注意すべきは、目的は顧客のニーズ実現であり、顧客が求めていない機能を競合と競争しないことです。